Lv.1
小学1年生のとある冬の帰り道。
俺と友達のりゅっつぁん(植松隆二)は二人で下校していた。

ふと、前方に同級生の女子が一人,脇道からスッと現れた。
その女子のスカートは、ランドセルの留め金部分にひっかかり、おしりの部分がめくれ上がってしまっており、パンツが丸見えだった。
冬だったので暖かそうな毛糸のパンツだった。
色はオレンジで、おしりにはかわいいクマが描かれていた。
そして本人は、それに全く気付いていない。

「ヒャッホウ!!いい眺めだぜ!!」…なんてことにはならなかった。

俺とりゅっつぁんは顔を見合わせ、実にきまずい空気を感じた。
小1とはいえ、無言で互いの気持ちが以心伝心する。
(全然気づいてないみたいなけどどうする?)
(やっぱ教えてあげたほうが…)
(でもどうやって教えてあげたらいいん?)
(俺、よう言わんわ…)
(でも教えてあげんかったらこのまま家に帰るまでずっとパンツ丸出しでいろんな人にみられるんちゃう?)
(確かに…でも…やっぱりよう言わん…)
一瞬のうちにそんなやりとりが駆け巡った。

結局言えなかった。
多分教えた方がよかったという後悔が残った。
何と言えば傷つけることなく教えることができたのかという疑問も残った。

今の私なら、さりげなく近づき、話しかけ、気付かれないようにそっとスカートを留め金から外してあげられないか挑みたいところである。
それが紳士というもの。

――――――――――――――――――――

このときの女子とはそれから25年が経った今も親交があります。
今日、その子から嬉しい報告が届きました。

知らせを受けていろいろと感慨深いものがあり、幼少期の思い出を頭の中で掘り返そうとしたら、なぜかこのときのオレンジの毛糸のパンツが真っ先に出てきました。
自分でも思った以上にこのとき何もできなかったことを後悔していたのかもしれない。

25年間、ずっと言えなかったけどあのときは何もしてあげられなくてごめん。
そしておめでとう。

伊藤の記憶。
記憶の伊藤より。
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コメント
この記事へのコメント
なにこのエピソード!!!!!!!!!!!
まったくしらん!!!!!!!!!!!!!!!!
オレンジの毛糸のパンツって!!!!!!
会社で読んでPC見ながらにやけるきしょいやつになってしまった。。。笑
小1やけん言われてもはずかしいとかなかったかもやけど、いやあったのかな。
まあどっちにしろ見られても気にしなかったと思うけんその後悔よ、成仏してね(笑。
地元でおる時間も減ってしまってるけど、こうしていまも付き合ってくれる友達がいるのが幸せ。いつもありがとう♪
2017/01/14(土) 15:13 | URL | 岩りえ #-[ 編集]
>岩りえ
こちらこそありがとう。そう言ってくれて何よりです。

この日記書いた後で「色とか柄まで事細かに書くのは人のパンツを公の場でさらしてるようなものだから辞めといた方がよかったかな」と、また新たな後悔を若干感じてたんですが、ウケたのならよかった(多分)

お母さんの「伊藤君が言うならはいとったんじゃわー」というリアクションもなんか親公認って感じで嬉しいわ。
2017/01/20(金) 00:12 | URL | fds #-[ 編集]
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