Lv.1
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土日に法事で帰省しておりました。
母の17回忌でした。

なんとなく最近思い出した在りし日の母の思い出を二つほど書き残しておきます。

【コーヒー】
小学二年生のとき、小豆島に家族旅行に行った。
泊まったホテルからは離れ小島への道が潮の干満で出たり消えたりするエンジェルロードと呼ばれる景色が見えていた。
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朝、ホテルの部屋のコーヒーメーカーで母がコーヒーを淹れていた。
その時に母が私にコーヒーの飲み方を教えてくれた。

スプーンの先端にコーヒーの水滴が点いてしまいがちだけども、カップの内側に沿わせてスプーンを液面から離せば、水滴はスッ…と切れること。
コーヒーに砂糖とミルクを加えるときは、先に砂糖を入れ、スプーンで混ぜて溶かし、コーヒーが渦になったところへミルクを注ぐと白い渦巻のようになって見た目にも美しいということ。

できあがったコーヒーを一口だけ飲ませてもらった。
初めてまともなコーヒーを飲んだのはこのときだったと思うけど、少し苦いけども砂糖とミルクの甘さもあり、コーヒーの香ばしい香りがして美味しかった。

大人になって喫茶店巡りをするようになったけど、お店でコーヒーを飲むときには、今でもこのときに教わった
・スプーンはカップの内壁に沿わせてスッ…と取り出す
・砂糖を先に溶かし、コーヒーの渦にミルクを注ぐ
という二つは無意識にやってしまう癖が身に付いている。



【ラジオ】
母はいつも夕飯を作るとき、FM徳島のラジオを聞いていた。
ローカルなラジオ番組というのもあってか、FAXでメッセージを送ると読んでくれたり、リクエストすれば曲をかけてくれることもよくあった。
母は何気にその常連で、自分のラジオネームが呼ばれると喜んで、その時だけラジオの音量を少し上げていた。

ある日、母はいつものように台所で夕飯を作りながらラジオを聞いていたのだが、ある曲が流れた途端に大きな声で
「やった―――!!!!お母さんがずっと探していた曲がついに流れたぁぁぁぁ!!!!」
と叫んだ。

突然のことだったのでびっくりしたけども、「ふーん、この曲を探していたのか」と、洋楽で歌詞のよくわからないその曲のメロディーを私は聞いていた。

大学生になり、いろいろあって洋楽に興味を持つようになり、テレビ神奈川で放送されていた洋楽のPVをひたすら流すちょっとマニアックな音楽番組を毎週見ていたんだけども、そのときに私はたまたまその音楽と再会した。



あのはしゃぎ様からするに、母が長年ラジオを聞いていたのはもしかしたらずっとこの曲を探していたからで、メッセージやリクエストはそのついでの暇つぶしだったのかもしれない。

今みたいにネットが普及していなかった頃の話だし、たまたま耳にした曲が、誰の何という曲なのかを探そうと思っても簡単ではなかっただろう。
そんな中、ラジオを毎日聞きながら、この曲が流れるのをずっと待つという気長な方法を母は選んでいた。

しかし、母がなぜそこまでしてこの曲を探していたのかは今となっては永遠の謎である。

ちなみにその番組のDJの方やスタッフの方が新聞で母の訃報を見て、葬儀の際に花を送ってくださったので、その件については今でも感謝しています。
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コメント
この記事へのコメント
まるっと全部いい話や…
2013/11/28(木) 19:13 | URL | どーりぃ #-[ 編集]
>どーりぃさん
まぁ行きたくない習い事に無理やりいかされたり、理不尽な思い出もありますけどね…(^^;)
まぁいい思い出は残しておこうかと思って書いておきました。

2013/12/22(日) 14:55 | URL | fds #-[ 編集]
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