Lv.1
岬の先端まであと数kmとなり、道幅がだいぶ狭くなってきたころ、道路わきで露店を開いているばぁちゃんがいた。
このころはまだ9月半ばだったので窓を開けて走っていたのだけども、ばぁちゃんは道路から身を乗り出してきて、
「ちょっと兄さんこれ買ってぇや~」
と、インドの子供のように押しかけてきた。今にも窓から手を入れてきそうな勢いだった。

こっちは車に乗っているので「ちょwww危ないってwwwww」という感じだったがお構いなし。
手に持っていたのはビン詰めのウニだった。
「後ろからも車来てて、今停められないんで、また帰りに寄ります。」
と言ってなんとか去ろうとしたら、
「この先にもウニ売ってる人おるけど、その人うちより高いし買ったらあかんよ。」
などという言葉を残し、開放してくれた。

岬に着くと、ばぁちゃんが言ってた通り駐車場から灯台に行くまでの道の途中に露店があって、ばぁちゃんが持ってたのと同じビン詰めのウニが売られていた。
大きさはちょうど缶コーヒーのロング缶くらいなんだけども、1本3500円だとか。高い・・・。
しかし一般的なムラサキウニよりも高級なバフンウニなんだとか。
値段次第では自分へのお土産に、さっきのばぁちゃんから買ってもいいかなと思って、帰りにさっきのばぁちゃんのとこに寄ってみた。

「まぁ~お兄さんほんまに寄ってくれるって一途な人やわぁ~。
みんな帰りに寄る寄る言うていつも帰るときはすっぽんぽんなんよぉ~。」

などとうれしそうに言ってくる。
(帰るときはすっぽんぽん・・・・?全裸で車を運転してるのか?)
などというわけはなく、多分素通りするとかいう意味もこのあたりではすっぽんぽんという言葉に含まれるのだろう。

道の脇に車を停めると、俺が車から降りるより早く窓から運転席に手を入れて来た。
半開きにした車の窓の上に終始肘を置いて、これはいらんか、あれはいらんかといろんなものを差し出してくる。
俺はウニを一つもらえばよかっただけなのに、結局ウニを2本で4500円、それプラスよくわからない海藻をくれた。
正式な名前は忘れたけども、その海藻はちょっとした高級品で、ワカメより格上な海藻なんだとか。(多分嘘)

P9224091.jpg

写真撮ってもいいですか?と言ったので窓から一瞬はなれた。
なので残念ながら豪快に窓に肘をかけている姿は納められなかった。
無理やり描いたら変な画になってしまった。

もともと海女さんで、このウニもこのおばぁちゃんたちがとってきたものなんだとか。
海の女はたくましいですなぁ。どこの海にもこういう人いるんでしょうね。

1年持つとは聞いてたけど、それから一ヶ月がたち、そろそろウニ丼にして食うかと炊飯器で米が炊き上がるのを心待ちにしつつ調理にかかったが(まぁのせるだけですが)一口味見をしてみて絶望した。
ま・・・不味い・・・
とにかくしょっぱいし微妙に酒臭い。すぐにわかった。
これは酒のつまみにちびちび食う用のもので、料理に使うべきものではないのだ。
ご飯には全く合わない。

「これはそのままご飯にのせて食べれるんですか?」
「うん、食べれるよぉ~」

なんて言ってたのに・・・騙された。詐欺だ。嘘はあかんよばぁちゃん・・・。
まぁ「これは酒のつまみ用やからご飯には合わんよ。」とか言ったら「ならいいです」の流れになるのはわかるけど・・・。
4500円は高かったけど、ネタとしてはいい思い出になりました。
4500円で私は思い出を買ったのだ・・・ということにして納得することにしよう。

1本まだウニ残ってるんで、欲しい人がいたら差し上げますんで言ってください。
日本酒に合いそうなお味ですが、私は全く酒は飲めないので。

PA064114.jpg
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コメント
この記事へのコメント
すっぽんぽんは オサン
確かに うには高いけど
高すぎるような・・・・
http://page12.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p167029287
3本ですけど・・・
生うになら 高いんですけどね(^^)
2009/11/02(月) 23:04 | URL | tera #-[ 編集]
多分全国の港町に同じようなばぁちゃんがいることでしょう。
一応これを教訓に、勢いで効果な海産物をお土産がわりに買わないことにします。
せめて試食しておいしかったらとか・・・。
2009/11/11(水) 22:54 | URL | fds #-[ 編集]
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